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月別アーカイブ: 2025年4月

安全をお届けシリーズ~part13~

皆さんこんにちは!

株式会社ライズの更新担当の中西です!

 

さて今日は

安全をお届けシリーズ~part13~

ということで、警備業界における定期研修の必要性と効果、その内容や実施方法、そして未来の研修の在り方について深く掘り下げてご紹介します♪

 

警備業界は、人の命と財産を守るために日々現場で活動している「安全の専門職集団」です。

そのプロフェッショナル性を維持・向上させるために欠かせないのが、「定期研修(継続教育)」という制度です。
これは、ただ義務だから行うというものではなく、現場対応力や判断力、危機管理意識を磨き続けるための柱として、警備業に従事するすべての人にとって極めて重要な取り組みです。


定期研修とは?法律に基づいた“義務教育”

警備業における研修は、「警備業法」によって義務づけられています。

警備員指導教育責任者制度のもとで定められる研修の種類

  1. 新任教育
     新たに警備業務に従事する者に対し、業務開始前に行う教育(法定時間数あり)

  2. 現任教育(定期研修)
     すでに警備に従事している者に対し、毎年定期的に行う研修(1人あたり年間10時間以上)

この現任教育が、一般的に「定期研修」と呼ばれているもので、知識の再確認や現場での問題事例の共有、安全対応のブラッシュアップを目的としています。


定期研修で扱われる主な内容

警備員の担当業務によって内容は若干異なりますが、研修で取り上げられる内容は以下のような構成が基本です。

1. 法令知識の確認・改正対応

  • 警備業法の概要、守秘義務、安全義務

  • 交通誘導・雑踏警備における道路交通法のポイント

  • 民間警備員としての法的位置づけ

2. 現場対応力の強化

  • トラブル発生時の初動対応(クレーム、事故、異常発見時)

  • 火災や地震などの災害時行動マニュアル

  • AEDや応急処置の実技指導(救命講習と連動)

3. 接遇・マナー教育

  • 言葉遣い、態度、身だしなみ

  • 来訪者や通行人への声かけ・案内の方法

  • 高齢者や子どもへの配慮

4. 実技訓練

  • 誘導棒・手旗の使用方法

  • 立哨・巡回・点検の正しい所作

  • 無線機の使い方、緊急連絡体制の確認


なぜ定期研修が重要なのか?3つの視点からの価値

1. 現場力の維持と事故防止

警備の仕事は、「予測不能な事態」への対応力が求められる職種です。
たとえベテラン警備員であっても、思い込みや慣れによって判断を誤るリスクがあります。

定期研修は、そのようなリスクを回避するために“一歩引いて振り返る場”となり、
日々の業務の中で曖昧になりがちな「正しい対応」を再確認することができます。


2. モチベーションと誇りの再構築

警備の仕事は「目立たないけれど重要な仕事」であるため、社会からの評価を実感しにくい現実があります。
しかし、研修の中で自分の仕事が誰かの命や生活を支えていることを再認識できれば、職務への誇りやモチベーションが高まります。

  • 「あの現場での声かけが事故を未然に防いだ」

  • 「誘導の精度が評価されて現場の信頼が上がった」

こうした体験を共有しあうことで、個々の警備員の士気向上にもつながります。


3. 企業としての信用力の向上

警備業務の品質は、単に“立っている”だけでは評価されません。
その現場でどれだけ正確に、適切に、誠実に対応できるかが、
企業の信用力として顧客や地域に評価されるのです。

そのため、継続的に研修を行い、全社員の対応力と意識を底上げすることは、企業としての信頼の土台でもあります。


現場の課題と今後の研修のあり方

定期研修の重要性は理解されていても、現場ではいくつかの課題も存在します。

主な課題

  • 人手不足により「研修に割ける時間がない」

  • 高齢化によるIT教育・応急処置などへの抵抗感

  • 拠点が複数あるため、教育の質に差が生まれる

今後の取り組みと展望

  1. eラーニングの活用
     時間や場所に縛られずに受講可能。動画やシミュレーションで直感的な学びが可能。

  2. AIと連携した事例教育
     過去のヒヤリハット事例をデータベース化し、リアルタイムに共有・分析。

  3. 外部専門家との連携研修
     消防・医療・法律など、専門性の高い分野は外部講師の導入で質の向上を図る。


おわりに──「学び続ける」ことが、警備の本質である

警備員の仕事は、ただそこに“いる”ことではありません。
誰かが安心して生活できるように、「先回りして動く」ことこそが警備の真の役割です。

そのために必要なのが、日々の業務に埋もれず、
一歩立ち止まり、振り返り、学び、磨き続ける仕組み──それが定期研修なのです。

警備業界にとっての研修とは、
「現場の安全を守る盾」であり、
「人としての誇りを高める道具」であり、
「会社全体の信頼を積み上げる基礎」でもあります。

研修の質が、現場の質を決める。
そしてその積み重ねが、社会の安全をつくっているのです。

 

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安全をお届けシリーズ~part12~

皆さんこんにちは!

株式会社ライズの更新担当の中西です!

 

さて今日は

安全をお届けシリーズ~part12~

ということで、警備業界にとって交通安全週間がなぜ重要なのか、その背景と現場の実態を深く掘り下げてご紹介します。

 

毎年春と秋に実施される「交通安全運動週間」。
この期間になると、街角での立哨や、横断歩道での安全呼びかけ、通学路の見守りなど、地域に密着した交通安全活動が目に見えて増えます。

その中で重要な役割を果たしているのが、警備業界の人々です。

警備業といえば施設警備やイベント警備を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、交通誘導や通学路の見守りなど、「日常の安全」を支えているのもまた、警備員の重要な任務の一つです。


交通安全週間とは?

交通安全週間(正式には「春の全国交通安全運動」「秋の全国交通安全運動」)は、警察庁・内閣府・文部科学省などが主導する全国規模の交通事故防止キャンペーンです。

主な目的

  • 子どもや高齢者の交通事故防止

  • 歩行者・自転車の交通ルール遵守促進

  • 飲酒運転や危険運転の撲滅

  • 思いやりある運転・交通マナーの啓発

この期間中、多くの警備会社や現場では、通常業務に加えて交通安全活動への協力や強化が求められます。


警備業界にとっての交通安全週間の意味

警備業は「安全と安心のプロフェッショナル」であり、交通安全週間はその本領を発揮する重要な機会でもあります。

1. 現場における「交通誘導の質」を高める

工事現場や建設現場では、常に車両の出入りや歩行者との交差が発生します。交通安全週間を機に、

  • 誘導のタイミングや位置取りの再確認

  • 声かけや手信号の精度向上

  • 安全帯・反射材などの装備の徹底

など、交通誘導業務の品質を見直す機会としても活用されています。

2. 社内教育・研修の強化期間

多くの警備会社では、交通安全週間に合わせて、

  • 社員研修(法令改正の共有・事故防止のケーススタディ)

  • 実地訓練(模擬誘導、緊急対応訓練)

  • チェックリストによる自己点検

といった内部教育を実施。これは警備員個人のスキルアップに直結し、サービスの質と安全性を同時に高める取り組みとなります。


警備員の存在が地域にもたらす効果

交通安全週間中、通学路や繁華街での立哨活動、イベント現場の安全確保など、警備員の姿が一層目立ちます。

その効果とは?

1. 抑止力の提供

制服姿の警備員がいることで、ドライバーのスピード抑制や交通マナーの意識向上に繋がります。

2. 子ども・高齢者の安心感

見守り活動は、登下校中の子どもや、高齢者の歩行をサポートし、**安心感と安全の“心理的インフラ”**を提供しています。

3. 住民とのコミュニケーション

警備員の声かけや案内は、地域との信頼構築にもつながり、住民との距離を縮める大切な接点になります。


交通安全週間が生む業界内の好循環

交通安全週間を通じて、警備業界には次のような良い循環が生まれています。

項目 効果
社内意識の統一 安全に対する共通認識が社内全体で浸透する
技術力の向上 研修や訓練によって現場対応の精度が上がる
信頼性の向上 顧客や地域からの評価が高まり、新規案件獲得にもつながる
離職防止 安全を守る誇りが社員のモチベーション向上に寄与する

特に昨今では、警備員の人材不足が全国的な課題となっており、交通安全週間を活かした職場環境の整備や意識改革は、業界にとって非常に重要な意味を持っています。


今後に向けた課題と展望

交通安全週間を一過性のイベントにせず、日常の安全意識へと継続的につなげていく仕組みづくりが求められています。

今後のポイント

  • デジタル技術との融合(ドライブレコーダー、スマート誘導システムの活用)

  • 地域連携の強化(学校・自治体・住民との共同見守り活動)

  • 警備員の待遇・教育の充実(働きがいと技術を両立)

交通安全は「一部の人だけの仕事」ではありません。
しかし、最前線でその一翼を担う警備員の専門性と責任感を、社会全体で正しく理解し支える仕組みが、これからますます重要になります。


おわりに──「安全」は見えない努力の上に成り立つ

交通安全週間は、単なるキャンペーンではありません。
それは、日常の中で忘れがちな“あたりまえの安全”を、もう一度見つめ直す時間です。

そしてその現場を支えているのが、警備員たちの静かな献身と専門性です。

警備業界にとって交通安全週間とは、
「社会の安全を預かる誇りを再確認する、大切な節目」
であり、
「目に見えない信頼を築くための現場活動」
でもあるのです。

 

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